カナダ在住の日本人に向けて、CERBについて知っておくべきことをまとめます。
というのは建前で、近い未来の緊急時に備えて自分自身に向けて書いていきます。
COVID-19が世界中にパンデミックとして広がり、仕事が出来ない状況に追い込まれた人が溢れてます。日本のニュースを見ると、「政府の対応が遅い」とか「自治体まかせ」など緊急対策に対して問題点ばかり目にします。一刻も早い、被害者に向けての支援を願うばかりです。
一方カナダではCOVID-19が原因で仕事を失った、失業者に向けた緊急支援策(CERB)を比較的早い段階から実施されてます。ダブル払いなどの問題も発生してますが、被害者に対しての支援のスピード感では圧倒的でした。
幸いにも僕自身は現在も仕事を続けるコトが出来ていますが、最近職場の現状が激変してきました。(仕事量が減り、人員が過多になった。残業禁止。休暇願いなど)会社も一生懸命対応してるのは間違いないですが、近い将来何かしらアクションが取られることが予想されます。
実際に「レイオフ」された場合に備えて、事前準備を兼ねてCOVID-19に対する補償について理解することにしました。
この記事は2020年10月3日までにCOVID-19が原因で失業した人、または月の収入が$1000以下に減った人に役に立つ内容です。
CERBとは
Canadian Emergency Response Benefitの略称で、カナダ緊急支援策とでも言う施策です。内容は、COVID-19が原因で仕事を失った人、もしくは労働時間が制限されたことによる収入が月に$1000に達しない人に対する現金支援策です。
現段階では、最高で$8000をカナダ政府からの支援を受け取ることができます。
(期間延長も視野に入ってるみたい)
月に$2000という数字は個人的に凄いと思う。バンクーバーのあるBC州で一か月間フルで(最低賃金$13.85、8時間、週5日出勤)働いた場合に得る金額は$2216なので、パートタイムで働いている人にとっては、いつも以上の収入を得ることができます。
何が凄いかって、スピード感
超簡略化した時系列がコチラ↓
カナダではCOVID-19が陽性者が100人に達した段階で、パンデミックを宣言。
(2020年3月11日)
CERBの申請が開始
(2020年4月6日)
CERB受給が開始
(2020年4月13日)
パンデミックを宣言してから、わずか約1か月間で支援金が国民に行き渡ったのは凄いコトだと思う。
CERBとEIの違い
カナダにも失業保険はあってEI(Employee Insurance)と呼ばれてます。CERBはCOVID-19に対する緊急支援策で、COVID-19が原因で失業した人はCERBを受給することが適切です。
2020年3月20日以降にEIを申請した人は、自動的にCERBとして処理されます。
要するにCERBは一時的な金銭サポートだと認識するのが良いのだと思います。
(現段階では求人の数自体が減って、仕事がしたくても出来ない状況で、個人の力ではどうしようもできない状況。)
COVID-19の影響が減少した後で、仕事を探す段階に入ったらEIに以降する流れになると思います。
CERB対象者
ここからが一番大切な内容。自分がCERBの対象になるかどうか。当てはめてみてください。
2. COVID-19が原因で失業(2019年12月29日~2020年10月3日)
3. 申請前12か月の間で$5000以上の収入有り
4. 自主的に退職してない
最近のアップデートで、申請する段階で収入が$1000以上ある人は受給対象外。
カナダ国民、永住権保持者以外も対象
CERBはカナダ国籍を持つ人、永住権を持つ人以外も対象です。
ワーホリや学生ビザでカナダに滞在してる人もCERBを受給できる可能性があります。
例えば、学生ビザで学校に通いながらバイトをしてた場合では、Covid-19が原因でクビになった場合やシフトカットや労働時間短縮などで収入が減少した場合はCERBの受給対象になります。
SIN (Social insurance number)は必須です。
CERB申請方法
申請はオンラインでも電話でも可能です。オンラインで申請して、Direct Deposit(銀行振込)を指定した場合が最速(申請後約2日以内)で支援金を受給できるのでおススメ。
• CRA(Canada Revenue Agency)
• Service Canada
CERBの申請期間は4週間毎になっており、支援金の支払いも4週間分が支払われます。支援金の受給は2通り選択可能で、チェックもしくは銀行振込です。
注意点は、CERBの申請は一度すれば良い訳ではなく4週間毎に再申請が必要になります。つまり4週間の間に環境が変わった(仕事復帰など)場合には申請が却下されます。
なお、再申請する時期は4ヶ月間連続でなくても良い。2019年12月29日~2020年10月3日なら好きな期間で最大4ヶ月間分CERBを受給できる権利があります。
CERBはTaxableなので注意が必要
CERBは税金(所得税)の対象なので、2020年度のタックスリターンの申請が必要になります。
• 銀行口座
• パーソナルインフォメーション
失業証明書などは提出する必要はないみたい。
CERBの申請する際の注意点
CERBを申請する際は、CRAもしくはService Canadaどちらか一方で申し込み、両方で申請しないこと。
もし両方で申し込んだ場合は、システムがまだ完全確立されてないので、両方から支援金が供給され、2重で支給される可能性があります。理由は、緊急のお金が必要な人になるべく早く支援金を支給することを第一に考えているからです。
「そっちの方がお得じゃん」と思うかもしれませんが、もらい過ぎたぶんは返金する義務があるので、結局後々後悔します。
SIN管理されてるので、逃げようがありません。ほかの国と比べても、かなり手厚い補償です。インチキは止めましょう。
CERBの返済が必要な場合
• オーバーペイされた場合
• 支援金を申請中に、仕事復帰などして収入が復活した場合
万が一返金が必要になった場合は、2020年12月31日までに返金する必要があります。オーバーペイ分の支援金については、政府がT4Aを発行することになってます。
+αで知っておくと良いコト
Province(州)ごとで、CERBとは別の緊急支援が実施されてる可能性あり。
BC州ではOne Time Only(一回だけ)だけど、対象者には$1000の支援をするBC Emergency Benefit for Workersがあります。
参考にしたサイト
もっと詳しく知りたい場合、今後のアップデートにかんする情報などは以下のサイトを確認して下さい。この記事を作るのに参考にしたサイトです。
1. Govenment of Canada
2. CBC News
3. British Columbia
まとめ
CERBが適応される期間は(2019年12月29日~2020年10月3日)で、最大で4か月間の間で月$2000受給できるのが分かりました。この記事を書いてるのが5月なので来月以降申請しても4か月間はCERBという補償が受けれるのは正直有難い。
今現在CERBを受給してる人に対しては、CERBの受給延長が決定されると良いと思う。バンクーバーでは少しづつ制限事項を緩めて、元の生活に戻るように移行しているが未だ新規感染者は継続的に発生してます。
気の緩みが今までの努力を台無しにするので、引き続き「注意を継続」していきたいと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
• 最長で4か月間